Googleの親会社Alphabet(GOOG)の分析~盤石な広告収入を武器に新しい世界の創出を目指す~

こんにちは。

Googleの親会社Alphabet(アルファベット)について今日は分析していきます。

なにか調べたいときはGoogleで検索、テレビの代わりにYouTube、誰かがGoogleで働いてるなんて聞くと「いいな~。一回は働いてみたいー。」なんてミーハー心をくすぐられる企業ですが、実際何をしてるのか、何が収益源なのかあんまりよくわかっていませんでした。

調べて分かったことはGoogleの親会社Alphabet(アルファベット)の収益源はGoogle LLCのオンライン広告収入8割以上であること、また、未来への投資事業が収益に結びついてきたときは更なる成長が期待できることです。

では、以下で「Alphabet(アルファベット)が取り組んでいるビジネス」と「株価や業積などの数字」をみていきましょう。

Googleの親会社Alphabet(アルファベット)について

Alphabet(アルファベット)の企業構造

Alphabet(アルファベット)は、2015年にGoogle LLCと上記の図にあるグループ企業の持株会社として設立されました。

とりあえず、Alphabet(アルファベット)の下にGoogleをはじめとした幾つかの企業が連なっていると理解しておけばオッケーです。

その中で、最大の子会社Google LLC(以下、Googleと呼びます。)ですが、他にもCalico(生物工学の研究開発企業)、GV(ベンチャーキャピタル)、Capital IG(プライベートエクイティ)、X(次世代の技術開発を行うプロジェクト企業)、Google Fiber(ブロードバンドインターネット構築プロジェクト企業)、Jigsaw(テクノロジーインキュベータ企業)、Nest Labs(スマートホーム製品のブランド)、Sidewalk Labs(都市イノベーション企業)、Verily(ライフサイエンスにおけるリサーチ企業)などがあります。

画像はwikipedia参照

Alphabet(アルファベット)の収益構造

Alphabet(アルファベット)は上記の通り子会社をいくつも抱えていますが、売上の83%以上Googleインターネット広告が占めています。

下記は2019年度の収益を円グラフにしました。

Google Ads:Google Search & Other, YouTube ads, Google Network Members’s propertiesなどの広告収益
Google Cloud:クラウドサービスの収益
Goolgle other:Google playのダウンロードサイト、グーグルのハード製品、Youtubeプレミアム会員などの収益
Other Bets revenues:アルファベットのGoogle LLC以外の子会社の収益
Hedging gains:ヘッジの収益

Google ads約8割を占め、その次に大きいのがGoogle other約1割

Other Bets revenuesは、まだ投資段階で本格的な収益源にはなっていないようですが、広告で得た資金を元に、いろんな分野の未来技術へ投資をしている種まき段階でしょう。

ちなみに、それぞれの事業別の収益をみると、2019年度のGoogle ads前年比+16%の上昇、Google Cloud前年比+53%の上昇、Google other前年比+21%と広告以外の事業の伸びが好調で、広告に頼っていた収益源が少しずつ分散してきています。

Google LLCの広告収益の内訳

収益が大きいGoogle Adsを分解してグラフにしてみました。

YouTubeの広告収益が2019年の10-Kではじめて公開されて話題になっていましたが、前年比+30%以上の上昇と勢いが強いです。

インターネット広告業界

斜陽化が続くテレビや雑誌・新聞などの従来の広告媒体に対して、インターネット広告はすさまじい勢いで伸びています。

世界のインターネット広告費の成長率は、2018年に13.8%、2019年に12.0%、2020年に10.8%と、二桁成長が続く見通しが出されているようです。

2018年の世界の総広告費に占めるインターネット広告費の割合は38.5%と、初めてテレビ広告費の35.4%を上回りました。

そして、2019年は41.4%となり、2020年には43.8%とさらに伸びていくことが見込まれています。

インターネット広告を扱っている企業は多数ありますが、上記の図からGoogleの規模は他を圧倒していることが分かります。

Googleがインターネット広告で他を凌駕できるのも、Google検索の圧倒的なシェアの高さが理由でしょう。

上の図は、2020年1月時点のインターネット検索の世界シェアを円グラフにしたものです。

92.5%と完全に独占状態となっています。

digital information worldより参照

stat counterより参照

GOOG 10K 2019より参照

Alphabet(アルファベット)が目指す新たな世界

広告以外の事業としてAlphabet(アルファベット)は様々な事業に力を入れています。

2016年に発表されたピチャイCEOの宣言では「モバイルファーストからAIファーストの世界へ移る」とありましたが、AI技術によってどのように変わっていったのかたくさんある例の中からいくつかを調べてみました。

・医療への応用

医療機関にかかった履歴などから、その人の健康の予測をする。

・アクセシビリティへの応用

音声の認識以外に視覚面での認識を用いることで、2人の話者が同時に会話した場合でも、片方の話者の声だけを取り出せる。

・製品への応用

Gmailでは従来のスマートリプライ機能だけではなく、新たに文章を作るときもどんどん文章を作成してくれるものを発表。

Googleフォトではテキスト等を自動的に認識すれば、PDFに変換してくれたり、色を一部分だけ目立つようにして、写真を見やすくしたり、白黒写真をカラー化するというようなことができるようになっている。

Google Lensという製品ではカメラでポスターを照らせば、そのポスターのアーティストのビデオがすぐに流れたり、ライブチケットの購入ができたり、自分が必要としているものを機械が自動判定してサービスを提供してくれることが実現できると発表。

・Googleアシスタント

電話での会話をコンピューターが勝手にやってくれるというもので、レストランの予約や美容院の予約などができるようになると発表。

・Waymoでの自動運転技術への応用

2019年11月にアリゾナ州のフェニックスで、セーフティドライバーを同乗させない状態の自動運転タクシーのサービス提供を開始。

(ウェイモは2018年12月に他社に先駆けて自動運転タクシーの商用サービスを開始しており、このときはまだセーフティドライバーが同乗した状態でのサービス提供だった。)

このようにAI技術を使ってさまざまな事業を展開しているAlphabet(アルファベット)ですが、AI以外の分野で個人的に興味があるのは、「Stadia」と「ARクラウド」です。

「Stadia」はGoogleのクラウドでゲームを動かし動画として配信することで、スマホやPCなどで本格的なゲームをできる定額制のゲームストリーミングサービスのことですが、クラウド上にStadiaのプラットフォームの本体があるため、遊ぶための専用ハードやゲーム機は必要ありません。(リモコンは合ったほうが面白いらしいです。)

特に面白いのは、 YouTube と簡単に統合できる点でこれによりゲーム動画配信者や動画視聴者も取り込めます。

このようにサブスクリプションサービスだけでなく、ゲーム動画の配信による広告収入も見込めるため、合わせ技で大きな収益をもたらしそうですね。

「ARクラウド」はAR空間をネット上で共有する仕組みのことで、クラウドを使うことによって複数の端末で同じAR空間を体験できるようになりました。

ARクラウドの実現により、スマホで空間情報を扱うことができ、自分の見ている世界に合った情報をスムーズに利用できるようになります。

それと同時に、ユーザーがコメントや画像を現実世界に記録し、それを他のユーザーがAR空間で見ることが可能になります。

カンタンな例を挙げると、カメラ越しに街をみて、お店の情報やルートを見ながら、お店のレビューなんかもチェックできちゃう世界でしょうか。すごいですね。

AR空間が現在のオンラインの利用と変わらなくなってくると、AR空間上に広告を出すこともできるようになり、現在のインターネット広告としてネット上に掲載されている広告がAR空間にも掲載できるようになるでしょう。

このようにGoogleは現在のインターネット広告の次まで考えて、AR投資していることは企業としての価値を高めます。

Alphabet(アルファベット)の基本情報

Alphabet(アルファベット)詳細

社名:     Alphabet

ティッカー:  GOOG

市場:     NYSE

上場日:    2005/8/18(このときの社名はGoogleです。)

決算期:    12月末

時価総額:   920,477百万ドル

売上高:    161,857百万ドル

営業利益:   34,231百万ドル

純利益:    34,341百万ドル

PER:     28.23倍

PSR:     5.73倍

※2020/2/28時点

Alphabet(アルファベット)の株価チャート

Trading Viewより

上場以降の株価をS&P500と比較してみたところ、優秀なS&P500がかすむほど驚異的な上昇を見せていますね。

大きく差をつけだしたのは2005年以降でしょうか。

Alphabet(アルファベット)の財務データ

売上高・営業利益・純利益・営業利益率

売上高は順調に推移しているものの、営業利益率がゆるく下落してきているところが気になりますね。

調べてみたところ「R&Dの予算の増加」、「広告費の増加」、「売上原価の上昇」によるものでした。

20%台は維持できているので十分高利益企業ではあります。

CF(キャッシュフロー)

フリーキャッシュフローは2018, 2019年ともに大きく上昇してますね。

それ以前は、いろんな分野へ投資を増やしていたこともあり投資キャッシュフローが高めです。

広告ビジネスで得た現金を使って、別の事業を育てる再投資を盛んに行っていた時期だからでしょう。

Stockclip alphabet cashflowより参照

EPS(1株あたりの利益) / ROE(自己資本利益率)/ 発行株式数の推移

EPSは業績の伸びを反映しています。

2017年のEPSの下落は税金を一気に払ったことによるもののようです。トランプ氏による税制改革によりこの年は実効税率53%と前後の年の10%台に比べて大幅な上昇をしました。

自社株買いもあまり積極的ではないため、横ばいですね。

Alphabet(アルファベット)の株主還元

Alphabet(アルファベット)は配当なしです。

こういったIT企業は、得た利益を別事業に再投資して成長していくので、その再投資による成長率が市場平均を上回ることで株主に還元するという考え方です。

今の時点ではインターネット広告が収入の8割と大黒柱となっていますが、新たな収益モデルを得て収入が分散されれば株主への還元も進んでいくと期待したいですね。

考察

今回はGoogleの親会社であるAlphabet(アルファベット)の事業を定性面と定量面で分析していきました。

コロナウイルスの影響による下落もあり、3/18時点ではPER22.74倍です。

どこまでこの影響が続くかは分かりませんが、小さく小さく買っていくのにはいいのかな~とか思ったりしています。

Alphabet(アルファベット)は、今後も発展していくであろうインターネット広告市場で高いシェアによる盤石な収益力と、積極的な未来事業への投資により先行者利益を狙っていく姿勢である現実と将来とを併せ持った魅力的な企業なのではないかなと個人的には思っています。

5Gが始まる2020年以降は自動運転やAR技術などの発展が加速度的になってくると予想されるため、Alphabet(アルファベット)の成長がますます期待されますね。

今回もお読みいただきありがとうございました。

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