投資初心者の私が必ずチェックする財務データポイント〜企業の健全性編〜

こんにちは!

前回の「投資初心者の私が必ずチェックする財務データポイント〜企業の業績編〜」の記事に引き続き、今回も投資初心者が企業に投資する際に直面する財務諸表の読み方について日本企業の決算短信(・有価証券報告書)を使い、記事を書いていこうと思います!

前回は業績という視点から財務諸表を読んでいきましたが、今回は企業経営の健全性という面から読んでいこうと思います。

この企業経営の健全性をチェックする理由は、企業の一番のリスクである手元の資金がなくなってしまうことを事前に知るためです。

では、以下で一緒に見ていきましょう!

企業の健全性をチェックする3つのポイント

この項目をチェックする際は決算短信有価証券報告書BS(貸借対照表)PL(損益計算書)を使います。

チェックする項目は以下の3つ。

なんとなくざっくり理解できればオッケーです!

⑴流動比率(BS/貸借対照表を使用):短期的な支払い能力をチェック
企業の短期的な支払い能力を表します。1年以内に支払わなければならない流動負債は1年以内に現金化できる流動資産で賄うべきであるという考えに基づいています。
計算式:流動資産 / 流動負債 = 流動比率
流動資産が流動負債を上回っている=流動比率が1以上であるということは、短期的な支払能力が支払義務をまかなってもまだ余りあるということを意味するので、支払余力があると考えます。

⑵有利子負債比率(BS/貸借対照表を使用):企業の返済能力をチェック
企業の返済余力や安全性を表す指標です。
計算式:有利子負債 / 自己資本 = 有利子負債比率
一般的に負債比率が低いほど返済余力が高く、財務の安定性が高いと見ることができます。
逆に負債比率が高い企業ほど財政的基盤が不安定で、不況時の抵抗力が弱くいったん金利が上昇すると業績は一気悪化します。
一般的に3以下が標準水準、少ないほど安定しています。

⑶インタレストカバレッジレシオ(PL/損益計算書):企業の金利負担能力をチェック
上記の有利子負債比率の数字をチェックして「標準より高いな…」と思ったならば、この⑶のインタレストカバレッジレシオをチェックしてみます。
計算式:営業利益 / 支払利息 = インタレストカバレッジレシオ
この指標は企業の金利負担能力を知るための比率で、企業の信用力を判断するときに利用される指標です。
インタレスト(支払い利息)カバレッジ(カバーできている)レシオ(割合)は、営業利益が支払利息の何倍あるかを示すため、倍率が高いほどその企業にとっては安全であると考えられます。
2、3くらいが標準で、1以下やマイナスは要警戒。

では実際に、前回と同じくギフティ(4449)という企業の資料を使って見ていきましょう。

決算短信

ギフティの決算短信資料

決算短信の資料の中の目次を見ると緑の四角で囲っているように連結貸借対照表(BS)連結損益計算書および連結包括利益計算書(PL)というのが出てくるのでここをチェックです。

⑴流動比率

では、決算短信の連結貸借対照表を使って⑴流動比率を計算しましょう。

計算式:流動資産 / 流動負債 = 流動比率

まずは計算式の分子にあたる流動資産がいくらあるのかチェック。
単純に流動資産合計を見ればいいので、使う数字は当連結会計年度2019年12月31日の4,040,031千円となります。

次に分母である流動負債をチェック。これも流動負債合計を見ればよいのでこの場合は805,766千円ですね。

計算すると、流動資産4,040,031千円 / 流動負債805,766千円 = 流動比率5.01

ということは、この企業の短期的な支払い能力は5倍以上。つまり、1年以内に払わなければならない流動負債に対して1年以内に現金化できる流動資産は5倍以上あるということ。

十分に支払い余力があるということで優秀な企業であることが分かります。

⑵有利子負債比率

次に⑵有利子負債比率を同じく決算短信の連結貸借対照表を使って計算してみましょう。

計算式:有利子負債 / 自己資本 = 有利子負債比率

有利子負債:会社が負っている負債のうち、利子をつけて返済しなければならない負債の総計。
金融機関からの借り入れで資金調達した借入金(長期借入金、短期借入金)や、債券市場から資金調達した社債、転換社債、コマーシャル・ペーパーなどのこと。

ここでは、有利子負債短期借入金しかありませんね。で、2019年12月31日会計年度では短期借入金0という驚きの数字が…。借金をせずに回ってる感じ、つまり無借金経営ですね。

そのため計算式として成り立たないので、今回は特別に前年度分を使って計算してみましょう。

分子の有利子負債短期借入金なのでここでは8,000千円です。そして、分母の自己資本1,101,355千円

計算すると、有利子負債8,000千円 / 自己資本1,101,355千円 = 有利子負債比率0.0072(もうゼロにひとしいですね)

有利子負債比率が低いほど返済余力が高く財務の安定性が高いと見るので、非常に安定していると言えるでしょう。

⑶インタレストカバレッジレシオ

このインタレストカバレッジレシオ有利子負債比率を計算してみて「おやっ?」と思ったときだけ計算すればいいので今回のような企業であれば計算の必要がないのですが、せっかくなので一緒に計算してみましょう。

ここでようやく決算短信の連結損益計算書および連結包括利益計算書を使います。

計算式:営業利益 / 支払利息 = インタレストカバレッジレシオ

先ほどの有利子負債比率を計算した時に2019年12月31日会計年度では短期借入金0だったため、2019月12月31日会計年度の支払利息も0です。

なので、ご参考までに前年度の数字を使います。

分子の営業利益285,669千円で、分母の支払利息352千円のため計算式は下記のとおりです。

営業利益285,669千円 / 支払利息は352千円 = インタレストカバレッジレシオ 811.5

すごいですね。。この企業は利子負担の800年分を1年の営業利益で賄えちゃうことがわかったので、企業の金利負担能力はバッチリです。

有価証券報告書

ギフティの有価証券報告書

上記で決算短信を使い、企業の健全性を3つの点から計算していきました。

有価証券報告書だとどうなの?と言うことですが、決算短信と載っている情報は同じです。

こちらはギフティの有価証券報告書ですが、貸借対照表の数字と損益計算書の数字は同じですね。

決算短信、有価証券報告書どちらの資料を使って計算しても良いです。

決算短信の方が有価証券報告書よりも早く開示されるため、決算短信を使う方が先に企業の財務データが分かります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

最初に3つの指標の定義を書いたので、眠くなってしまった方もいたかもしれませんが、実際に計算してみると大したことはなかったんじゃないかなと思います。

企業にとって手元の資金がなくなるというのは経営維持ができなくなることなので、大事なチェックポイントだと位置付けて私は毎度ここはチェックしています。

では、次はキャッシュフロー計算書を使って、その企業がどれくらいのお金を生み出し、どれくらいのお金を使っているのか実際の企業のお金の流れを見ていきましょう!

今回もお読みいただきましてありがとうございました。

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